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起立性調節障害によく使われる漢方薬解説①
2023/02/23
コラム
起立性調節障害によく使われている漢方薬解説①
小建中湯
小健中湯の効果効能
体力虚弱で、疲労しやすく腹痛が、血色がすぐれずあり、時に動悸、手足のほてり、冷え、ねあせ、鼻血、頻尿および多尿などを伴うものの次の諸症:小児虚弱体質、
疲労倦怠感、慢性胃腸炎、腹痛、神経質、小児夜尿症、夜泣き
効果効能より、虚弱の胃腸の薬だとわかりますね。
古典の処方では、白芍が入っているのですが、現代では、白芍が抜けており陰を補う生薬が入っておりませんので、補陰の生薬を入れますと本来の効果を発揮すると推察されます。現在の中国の処方は、白芍が入ったものが使われています。
小健中湯は、胃腸を温めて体の巡りをよくします。
少し難しい話になりますが、胃腸(脾)と肝(ストレス)は実は相性が悪く、胃腸が弱ると肝が暴れ出します。ストレスに弱くなるとイメージして頂くと理解しやすいです。
効果効能に神経質・夜尿症・夜泣きがあるのが上記の理由から分かりますね。
脾の力は、思春期にはまだまだ不安定になります。脾の昇陽作用で血流が頭に流れる作用が落ちますと、午前中に動けない・頭痛・立ちくらみ等の起立性調節障害の症状がでます。
日頃冷たい物が多い・胃腸が弱いお子様には
良い漢方薬です。